認知症の親が卑猥な言動を繰り返す…どう対応すればいいのか

公開日: 更新日:

 認知症を発症すると、性的な言動が繰り返し見られるケースがあります。これは「性的逸脱行為」と呼ばれ、介護者に対して卑猥な質問を繰り返し行ったり性器を露出したり、時には性行為を迫る特徴です。認知症患者さんの30%以上に見られ、理性を保つ前頭葉が障害される前頭側頭型認知症に多く現れます。また、認知症を発症すると社会的認知も障害されるのも一因とされています。自分の言動や行動が周囲の人や自分自身にどのような影響をもたらすのか想像できなくなって起こると考えられているのです。

 とりわけ問題なのが、訪問ヘルパーや看護師に対する男性利用者の性的逸脱行為です。ヘルパーや看護師は女性の割合が高く、訪問介護は基本的に1対1で密室で行われるので人目がなく性的行動をしやすい。実際、性的逸脱行為によって介護サービスを打ち切られる事例が少なくありません。

 認知症の親に、性的逸脱行為が見られると、家族は戸惑いショックを受けるでしょう。ですが、私たちは「高齢になると性的関心は消滅する」と思い込んでいるので、親の性的行動に余計に驚くのです。まずは100歳になっても性的関心は失われないことを認識しておく必要があります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し