「運動」が乳がん再発リスクを下げる…1週間トータル1時間で25%低下
「治療後いつから始めるのか、どの強度が適切かなど、人によって違います。ただし、軽々とできる負荷では筋肉量は増加しません。最初は重りなしから始めた人も、少しずつ強度を上げていくようにしています」
運動を始める時期や強度は、主治医に相談を。抗がん剤治療中で気分が悪い時は無理にする必要はない。乳がんの手術を受けた後、乳房再建手術までの間は激しすぎる運動は避けたほうがいいこともある。運動中、痛みが生じやすい姿勢もあるので、その場合は専門家の指導を仰いだほうがいい。
まずは自宅で始めてみたいという人には、スクワットと、あおむけに寝て両脚を上げ下ろしするレッグレイズがお勧めだ。スクワットは体で最も多くの筋肉を占める下肢を鍛えられる。腹筋運動は多くの運動種目で使われる筋肉群であるため、腹筋が弱いと高い強度のトレーニングが行えない。運動効果を得るためにも外せない種目だ。1日10回を目安に始めよう。
「『運動によって体内の免疫が強化され、がん細胞を攻撃するナチュラルキラー細胞の働きが活性化するなどの理由で、乳がん再発リスクが低くなる』とする論文も発表されています」
重要なのは運動習慣をつくること。3カ月間継続できれば習慣化するといわれている。とにかく始めてみよう。