調査の結果、研究参加者の11.2%で熱中症の症状を認めました。統計解析をしたところ、熱中症の発症リスクは、訓練前に塩分摂取をした消防士で約6倍、訓練前と訓練中の両方で塩分を摂取した消防士では約23倍、統計学的にも有意な増加を認めました。一方、食事から摂取した塩分量と熱中症の発症リスクに、統計学的に有意な関連性は認めませんでした。
論文著者らは「熱中症の発症リスクは、塩分の摂取タイミングが不適切な場合では、むしろ増加する可能性がある。塩分の適切な摂取量とタイミングについて、今後の研究で明らかにしていく必要がある」と結論しています。