高齢者の虫歯予防には「フッ素ケア」が効果あり…海外では70%以上激減したとの報告も

公開日: 更新日:

 こうしたフッ素の虫歯予防効果は、虫歯の大きな原因となる砂糖などの甘味成分の摂取を制限することよりも有効とされている。実際、水道水に含まれるフッ素を適正な濃度に調整したり、フッ素ケアを普及させた海外の国々では虫歯が50~70%以上も激減したとの報告もあるほどだ。

 フッ素は、乳歯でも永久歯でも生えたての歯で多く取り込みやすいため、より効果が期待できる生後6カ月から15歳くらいまでの子供に塗布が勧められるケースが多い。乳幼児に年6回フッ素塗布を行うことで乳歯の虫歯が減少し、虫歯がまったくない3歳児の割合が増加したという研究もある。とはいえ、大人でもメリットは大きく、とりわけ高齢者には有効だという。

「年をとると、歯茎が痩せて徐々に下がっていきます。10年で2ミリ下がるといわれていて、そうなると歯根が露出してしまいます。歯根は、酸に溶けにくいエナメル質で覆われていないため、虫歯になりやすい部分です。虫歯菌が大量の酸を産生する最大の要因である砂糖ではなく、味噌汁のような食品でも虫歯につながってしまいます。そうしたリスクを軽減させるために、フッ素ケアが効果的なのです」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高嶋ちさ子「暗号資産広告塔」報道ではがれ始めた”セレブ2世タレント”のメッキ

  2. 2

    フジテレビ「第三者委員会報告」に中居正広氏は戦々恐々か…相手女性との“同意の有無”は?

  3. 3

    大阪万博開幕まで2週間、パビリオン未完成で“見切り発車”へ…現場作業員が「絶対間に合わない」と断言

  4. 4

    兵庫県・斎藤元彦知事を追い詰めるTBS「報道特集」本気ジャーナリズムの真骨頂

  5. 5

    歌手・中孝介が銭湯で「やった」こと…不同意性行容疑で現行犯逮捕

  1. 6

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 7

    冬ドラマを彩った女優たち…広瀬すず「別格の美しさ」、吉岡里帆「ほほ笑みの女優」、小芝風花「ジャポニズム女優」

  3. 8

    佐々木朗希の足を引っ張りかねない捕手問題…正妻スミスにはメジャー「ワーストクラス」の数字ずらり

  4. 9

    やなせたかし氏が「アンパンマン」で残した“遺産400億円”の行方

  5. 10

    別居から4年…宮沢りえが離婚発表「新たな気持ちで前進」