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酒向正春ねりま健育会病院院長

愛媛大学医学部卒。日本リハビリテーション医学会・脳神経外科学会・脳卒中学会・認知症学会専門医。1987年に脳卒中治療を専門とする脳神経外科医になる。97~2000年に北欧で脳卒中病態生理学を研究。初台リハビリテーション病院脳卒中診療科長を務めた04年に脳科学リハビリ医へ転向。12年に副院長・回復期リハビリセンター長として世田谷記念病院を新設。NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」(第200回)で特集され、「攻めのリハビリ」が注目される。17年から大泉学園複合施設責任者・ねりま健育会病院院長を務める。著書に「患者の心がけ」(光文社新書)などがある。

睡眠中の脳の働きが「ひらめき」を生むのはなぜか?

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 なぜなのか、とても不思議でした。その経験から、どんなに難しいことでも、いつも考えていると何らかの解決策が見つかる習慣がつきました。ひとつの物事だけを考えるのではなく、いろいろなことを考えるのです。すると、時々何かがひらめくのです。ぜひ、みなさんも試してみてください。

■脳を活動させていると認知機能が低下しにくい

 2024年11月、富山国際会議場で第67回日本脳循環代謝学会学術集会が開催されました。友人の脳外科医で、富山大学医学部脳神経外科の黒田敏教授が会長を務めたため、私も参加して「攻めのリハビリテーション医療と脳血行再建術における脳循環代謝評価の意義」を発表しました。

 その学会の特別講演で、井ノ口馨先生が「睡眠脳による高次情報処理」をテーマにお話しされました。井ノ口先生は富山大学大学院生命融合科学教育部で、分子脳科学を専門にされています。とても興味深い内容でした。脳は睡眠中でも能動的に情報を処理しています。その睡眠中の大脳皮質活動が明らかになったのです。「Nature Communications 2024」に発表されました。

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