大地震が起きたとき…JRでの「帰宅プラン」は捨てるが吉
「地震後は、専門のスタッフが線路、照明、トンネルなどをチェック。その後、安全確認列車を走らせて、本格復旧となります。チェックする長さもポイントも路線によって違うため、復旧に差が出る。しかも、他社との乗り入れがあると、相手側の判断も必要で、接続が多く、運行距離が長い路線ほど復旧が遅くなりやすいのです。銀座線も大江戸線も相互乗り入れがありません」(国土交通省関係者)
その後、9時15分に都営三田線、9時20分に南北線、都営浅草線と続くが、いずれも一部区間のみ。9時55分に西武新宿線全線、58分に都営新宿線全線、10時10分に京王線全線が復旧し、10時30分には半蔵門線と東急田園都市線との接続も再開したころから、首都の交通網はかなり回復。しかし、JRのほか、東武全線、京成全線、京急全線、西武有楽町線全線は終日運転を見合わせた。
こうしてみると、3・11クラスの地震が起きたとき、方向別の帰り方がある程度見えてくる。千葉方面は、都営新宿線か東西線の駅で復旧を待つ。神奈川方面なら都心の地下鉄から小田急か東急への接続を狙う。埼玉方面は南北線か西武線などで近くまで行くといった具合だ。いずれも、JRをあきらめるのがポイントだ。JRの駅でモタモタしていると、小笠原地震のときのように復旧した私鉄への接続に間に合わなくなる。