頭のいい子に育つための「プロセス重視」の姿勢を伝える保護者の接し方
では、「頭のいい子」に育つために、家庭学習において親は子どもにどのような接し方をすればいいのでしょうか。SAPIX小学部の先生方に取材した大切なポイントをいくつかご紹介します。
■大切なのは「結果」より「過程」
小さい成功体験を積み重ねることで、子どもは「じゃあ、次に進んでみよう」というモチベーションを抱けます。一方で、親が「結果偏重」になって追い立てるような姿勢で接すると、子どもは「点数さえ取ればいい」という考えになっていく危険性があり、時にはカンニングなどの問題行動としてあらわれるケースもあるといいます。ただ、「過程が大切」といっても、親は具体的にどうすればいいのでしょう?
SAPIXの講師の方とのお話の中で見えたポイントとして、私は著書でこのように説明しました。
〈過程を認めてあげるうえで大事なことは、子どもの話を聞いて「共感する」ことです。計算ミスをしていた場合、「惜しかったね。どこを間違えていたのか一緒に考えてみようか?」と声をかけます。子どもが「計算ミスをした」と言っていても、どこでミスをしていたのか正確には気づいていない場合が少なくありません。親が寄り添っていくことで、改めて筆算をして、ミスに気がつくことができます〉
〈重要なことは自分で確認をして、今後ミスをしないように注意すること。子どももミスをしたくてしているわけではありません。どうすれば改善するのかを考えさせていく体験を大事にしましょう〉