住民税決定通知書「デジタル化」に非難囂々!“紙より不便”で収益3割増、天下り法人肥え太り
メリットゼロだ。毎年この時期に会社や自宅に届く住民税の納税通知書。今年度から総務省は希望する事業者に従来の「紙」だけでなく「デジタル化」での通知を奨励している。ところが、この電子通知の評判がすこぶる悪い。とにかく手間がかかり過ぎるのだ。
「まず会社から届くZIP(圧縮)ファイルの通知書が『Windows』の標準機能では解凍できない。いちいち対応可能な無料ソフトを確認してダウンロード。やっと解凍しようにも『展開を完了できません』とエラー表示の連続です。実はこのソフト、わざわざ右クリックの後に『その他のオプションを確認する』を開き、『解凍』を選ばないとダメ。パスワードも必要で、それを知るには別添のPDFファイルを開き、専用URLをクリック。パスワードをコピーして……と説明するだけで疲れてきます」(都内勤務の50代会社員)
ネット上のマニュアルサイトにたどり着くのもひと苦労で、枚数は40ページ以上。デジタルネーティブの若手会社員も「面倒くさすぎて確認を諦めた」と音を上げ、「6月分の住民税ゼロという岸田首相肝いりの『定額減税』の恩恵を、そんなに知らせたくないのか」(40代男性)といった、うがった見方すらある。