島根・丸山知事が小泉進次郎氏の「解雇規制緩和」に異論、“親子2代で雇用を非正規化”のド正論を裏付ける数字
■小泉政権の規制緩和によって日本の派遣事業者数は飛躍的に増えた
SNS上では《その通り。さすがド正論知事の丸山さん》《こういう人に総理になってほしい》といった声が飛んでいたが、丸山知事の言う通り、息子の進次郎氏のように「規制改革」「構造改革」を掲げて派遣労働を拡大したのが小泉政権だった。
小泉政権下では、それまで専門性が高く高賃金な職種に限られていた派遣の職種がどんどん拡大され、2003年ころに全ての職種で解禁。国際人材派遣事業団体連合(CIETT)の2006年データによると、当時の世界の労働者派遣事業者総数は1996年の約2.6万社から約7.7万社に増える中でも、日本の事業者数はこの規制緩和によって飛躍的に増え、イギリス(約1万社)やアメリカ(0.6万社)と比べてもはるかに多い約3.6万社となったのだ。
一方で、派遣労働者は以降、企業にとって雇用の調整弁扱いとなり、雇用の不安定化、低賃金をもたらし、格差を拡大。年末から新年にかけて「年越し派遣村」がメディアで大々的に取り上げられるようになったのは、全職種解禁からわずか数年後のことだ。