「スプーフィング(なりすまし)詐欺」の狡猾手口…警察署などの電話番号から架電、海外アプリを悪用か?
末尾の番号は「0110」──。
警察署などの実在する電話番号から架電し、相手を信用させた上で金銭を詐取する「スプーフィング」(なりすまし)と呼ばれる詐欺が増加しているという。
「犯人はアプリを使用して、実在する警察署などの電話番号を通話相手の端末に表示。相手を信用させた上で『あなたのキャッシュカードが犯罪に使用されている恐れがある』などと惑わし、保釈保証金名目などで金銭を詐取する手口が横行しています」(社会部記者)
こうした「スプーフィング」詐欺に使用されているアプリは、もともとは「コールセンターなどで、電話の発着信の際にPCを通じて同じ番号を表示させるために開発されたものです」とITジャーナリストの井上トシユキ氏が説明する。
■コロナ禍以降に増加
「コールセンターでは個人情報保護と情報管理のため、会社から貸与された携帯端末などから顧客への発着信を行っています。そのため、センターのPCにインストールしたアプリを介して端末の発着信の番号を統一するんです。コロナ禍以降、テレワークの増加に伴い、そのようなアプリを使用する企業が増えています」