著者のコラム一覧
有森隆経済ジャーナリスト

早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている。著書は「企業舎弟闇の抗争」(講談社+α文庫)、「ネットバブル」「日本企業モラルハザード史」(以上、文春新書)、「住友銀行暗黒史」「日産独裁経営と権力抗争の末路」(以上、さくら舎)、「プロ経営者の時代」(千倉書房)など多数。

コスモス薬品(下)「刺し身も売る」ドラッグストアになれるのか?

公開日: 更新日:

 同社長は生鮮導入に際してM&A(合併・買収)を否定しており、コンセッショナリー(専門テナントの委託販売)を見据えているのだろう。

 コスモスは悲願としていた東京進出を果たした。都内店は食品を扱わず、医薬分業が進んでいることから、調剤薬局に力を入れた。関東の次は東北進出だ。大型店の出店は大店立地法が絡むので1~2年はかかるだろう、とみている。

 経営陣の世代交代が進んだ。昨年の株主総会で、創業者の宇野正晃会長が取締役を退任。会長の肩書はそのままだ。代わって、長男の宇野之崇・商品開発部長が取締役に昇格した。創業家内での事業承継である。

 コスモスは典型的なファミリー企業。外部の株主が極端に少ない。それが上場会社としてネックになっていた。そのため9月1日付で1株を2株に分割する。問題視されていた流動性の向上と、個人投資家の取引拡大が狙いだ。

 ツルハ株を買い占めてウエルシアとの統合を実現させたアクティビスト(物言う株主)は、次はコスモス株に狙いを定めている。

 ドラッグストア業界の再編を仕掛け、ハイリターンを得ることを考えている。

 コスモスの経営陣はアクティビストに向き合わざるを得ないことになる(?)。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フワちゃんは活動休止、男性の体臭批判の女子アナは契約解除…失言続きの和田アキ子はいつまで許される?

  2. 2

    「アッコにおまかせ!」存続危機 都知事選ミスリードで大炎上…和田アキ子には“75歳の壁”が

  3. 3

    中丸雄一「まじっすか不倫」で謹慎!なぜ芸能人は“アパホテル”が好きなのか…密会で利用する4つの理由

  4. 4

    中丸雄一に"共演者キラー"の横顔も…「シューイチ」で妻の笹崎里菜アナも有名女優もゲット

  5. 5

    やす子「暴言トラブル」火消しで“救いの手”も…フワちゃんの言い訳がましい謝罪が“火に油”

  1. 6

    選手村は乱交の温床、衝撃の体験談…今大会コンドーム配布予定数は男性用20万個、女性用2万個!

  2. 7

    中丸雄一「よにのちゃんねる脱退」を求めるファンの声…名物・菊池風磨の“中丸いじり”はもう笑えない

  3. 8

    川合俊一らと男子バレー“御三家”だった井上謙さんは「発達障害の息子のおかげで学んだ」

  4. 9

    自民重鎮の元秘書が「JK性加害」の衝撃!衆院青森3区から出馬表明も、酒乱トラブル続出の過去

  5. 10

    中日・根尾昂は責められない。定石を度外視、一貫性も覚悟もない指揮官の大問題会員限定記事