電気自動車が世界で失速…巨額投資に見合わぬ販売実績、ベンツやボルボが計画断念
同社はドイツ国内に完成車6工場、部品4工場を抱え13万人を雇用している。閉鎖対象となるのはこのうち「少なくともそれぞれ1工場」(首脳)とされ、現地では、傘下ブランドのポルシェやアウディに比べ相対的に収益力が劣る「VWブランド車の工場が標的になる」とも取り沙汰されている。無論、組合側は猛反発している。
そんな中、大手各社が固唾をのんで見つめているのがホンダの動きだ。
「40年にEV/FCV(燃料電池車)化率100%」の旗印を今なお掲げ続けているからだ。その達成に向け今年5月には、30年度までに21年度から累計でEVとソフト開発に10兆円を投じるとの計画も発表している。
だがホンダの研究開発費は24年3月期ですでに1年間に稼ぎ出す営業キャッシュフローを上回る規模に膨らんでいる。そんな財務上の重荷に「一体いつまで耐えていけるのか」(トヨタ関係者)というわけだ。
販売拡大によるキャッシュインで回収できなければ「いずれ行き詰まる」と市場関係者らも気を揉むことしきりだ。