三菱自動車(上)日産・ホンダ連合と合流の必然…車載ソフトウェアの共通化がカギ

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 また、3社とも軽自動車を販売していて、そこでも連携が行われる可能性が高い。特に軽自動車のバッテリーEVではメリットが大きそうだ。

 クルマの開発について、加藤社長は「三菱自動車らしいクルマ」と強調しており、6月の株主総会で何度もその言葉を口にした。

 その定義は「環境×安全、安心、快適を実現する技術に裏付けられた信頼感により、冒険心を呼び覚ます、心豊かなモビリティーライフをお客さまに提供すること」だそうだ。

 加藤社長がその代表と話す軽自動車「デリカミニ」は確かに乗り心地などが高く評価され、登録自動車からの乗り換えも多い。販売台数(24年1~8月)も前年同期比約90%増の4万台超と好調だ。

 しかし、24年4~6月期の三菱自全体の通期販売台数は19万4000台と前年同期に比べて1%減で、三菱自らしいクルマと販売台数がうまく結びついていない感じだ。

「24年度は成長に向けた打ち手をいっそう具現化していく」と加藤社長は意気込む。3社連合が「弱者連合」と揶揄されている中、具体的な提携内容をはじめ、成長に向けた戦略を早く打ち出す必要がある。=つづく

(経済ジャーナリスト・山田清志)

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