世耕弘成氏が自民裏金の全容を知るキーパーソンに浮上 参院政倫審で「指示を受けた」の証言相次ぐ

公開日: 更新日:

■「決める過程に全く関与していないので説明できない」と言っていたが…

 そして22年4月と同8月の2回に渡って行われた旧安倍派幹部によるキックバックに関する会合に出席しつつも、「8月の会合で現金還付の復活が決まったことはない」「(復活の経緯は)残念ながら分からない」と断言し、キックバックの仕組み自体についても、「私は決める過程に全く関与していないので説明できない」と言っていたはずだ。

 だが、石田、赤池両氏の発言が事実であれば、世耕氏はノルマ分を超えた分のキックバックの存在を以前から知っており、かつ、「決める過程」にも関与していた可能性は否定できないのではないか。世耕氏には改めて、裏金の全容を知るキーパーソンとして、今度は証人喚問して事実関係を問い質すべきだろう。

 いずれにしても、衆参両政倫審に出席した自民党議員の話を聞くと、自らの関与は否定しつつも、そろって裏金の実態をよ~く知っていたことが分かる。東京地検特捜部は一体何を捜査していたのだろうか。


  ◇  ◇  ◇

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • トピックスのアクセスランキング

  1. 1

    大阪万博チケットさっぱり売れず…1100万枚完売しないと赤字に、損益分岐点1840万枚なのに販売済み約744万枚

  2. 2

    犯罪成立の公算大? 疑惑の兵庫県知事選、斎藤元彦知事×メルチュ折田社長×立花孝志氏に迫る“立件Xデー”

  3. 3

    大阪万博のシンボルにくすぶる“パクリ疑惑”…リングの愛称は「パクリング」でエエんちゃう?

  4. 4

    動かぬ植田日銀 追加利上げ見送りで再び円安「1ドル=160円」到来確実…1月も動けぬ恐れ

  5. 5

    2025年は企業倒産・自己破産が社会問題化する恐れ…アンケートで「増加」予測63%の衝撃

  1. 6

    企業・団体献金禁止に自民&大企業が猛反対…高級店三昧の麻生太郎・最高顧問「民主主義にはコストかかる」どの口が?

  2. 7

    日銀が「異次元緩和」を総括…12年に及んだ“壮大な社会実験”はやはり失敗だったのか?

  3. 8

    自民・稲田朋美氏「安倍派5人衆」をヤリ玉に痛烈批判!裏金政倫審で意趣返し、“犬猿の仲”に矛先

  4. 9

    自民“前裏金議員”亀岡偉民氏 現金バラ巻き失笑釈明とお家事情…公選法違反で年内立件へ

  5. 10

    焦る国民民主・玉木代表がポロリ明かす…「103万円の壁」問題決着へ見えてきた“妥協額”は150万円

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “懲罰二軍落ち”阪神・佐藤輝明に「藤浪化」の危険すぎる兆候…今が飛躍か凋落かの分水嶺

  2. 2

    豊昇龍にも“綱とりの権利”はあるが…協会に「双羽黒のトラウマ」、素行や人間性も厳しくチェック

  3. 3

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  4. 4

    日本相撲協会・八角理事長に聞く 貴景勝はなぜ横綱になれない? 貴乃花の元弟子だから?

  5. 5

    佐々木朗希はカネにも執着か…チーム力は度外視、4球団との面談で見えてきた"共通項”

  1. 6

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  2. 7

    佐々木朗希の「独りよがりの石頭」を球団OB指摘…ダルやイチローが争奪戦参戦でも説得は苦戦必至

  3. 8

    斎藤元彦知事は“無双”から絶体絶命に…公選法違反疑惑で刑事告発した上脇教授と郷原弁護士に聞いた

  4. 9

    上沢直之がソフトバンクを選んだ納得の理由 「4年8億円」に対し日本ハムは単年提示だった?

  5. 10

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”