著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

ある軍医が残した資料 墜落後、山本五十六は生きていた?

公開日: 更新日:
国葬予行で日比谷公園の葬場に入る山本五十六連合艦隊司令長官の葬列(1943年6月4日)/(C)共同通信社

 山本五十六の戦死はしばらくは伏せられていた。国民に与える影響が大きいという理由であったが、しかし現実にはその噂は少しずつ国民に知られていった。

 大本営は5月21日に「山本五十六は本年四月前線において全般作戦指導中敵と交戦飛行機上にて壮烈なる戦死を遂げたり」と発表した。海…

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