著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

11月4日-原暗殺決行日の謎 計算し尽くしたかのような思惑

公開日: 更新日:
大正天皇の御大葬(C)イマジンネット画廊所蔵/共同通信イメージズ

 中岡艮一は無期懲役の判決を受け、小菅や宮城の刑務所で服役している。しかし大正から昭和にかけて、都合3回の恩赦があった。第1回は大正13(1924)年1月である。皇太子の結婚による恩赦であった。第2回は、大正天皇の御大葬に合わせて恩赦、刑期は次第にせばまっていった。第3回の恩赦は…

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