著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

江戸時代の崩壊、東京が現れた「帝都復興」の凄まじい勢い

公開日: 更新日:
地下鉄銀座線が開通し、浅草-上野間で営業を開始した当時の浅草駅入口(1927=昭和2=年12月30日)/(C)共同通信社

 関東大震災のあとの「帝都復興」は凄まじい勢いで進んだ。結果的にとなるのだが、東京が焦土のような状態になることは、江戸時代が崩壊して、東京という新時代の首都が現れたともいわれたほどであった。

 東京から江戸の名残が消えていくのは何も建物や風景だけではなかった。東京に住む人々…

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