衆院3補選「全敗」でも投票率が最低更新で自民党はシメシメ?
「自民に対して大きな厳しい目が向けられている」
3補選全敗を受け、28日夜、党本部でこう語った自民党の茂木敏充幹事長(68)。与野党一騎打ちとなった「保守王国」の島根で自民が衆院小選挙区の議席を落とすのは1996年の小選挙区制導入以降で初めて。岸田文雄首相(66)や小渕優子選対委員長(50)など幹部が現地入りし、総力戦を展開したにも関わらず「惨敗」したのは大きいだろう。
■森元首相は「(選挙に関心のない有権者は)寝てしまってくれればいい」
一方で、気になるのが投票率の低さだ。
投票率は東京15区が40.70%、長崎3区が35.45%、島根1区は54.62%で、いずれも過去最低を更新。ゴールデンウイーク前半の連休中とはいえ、裏金事件で注目を集めた国政選挙の投票率としては低すぎるのではないか。
これでは“本番”の総選挙でどうなるか分からない。「派閥パーティーのキックバックを始めた人物」との声が出ていた森喜朗元首相(86)は2000年6月の総選挙の遊説中、会見で「(選挙に関心のない有権者は)寝てしまってくれればいい」と発言。低投票率が組織票を持つ自民に有利に働くーーとの見方を示していた通り、今回は自民全敗だったものの、それでも組織票を持つ自民はしぶといのだ。