自公の経済政策が大迷走…バラマキ批判の「給付」「減税」が再浮上してきたワケ
■自民は当面公明党の顔を立てながら…
一方で、減税に対してシビアなのが、党税制調査会インナーの森山裕幹事長だ。
きのうの自公会談の場でも、森山幹事長は減税や給付について首をタテには振らなかったようだ。消費減税に一時、前向きだった石破首相も、ここへきて消極姿勢に転じたらしい。
「石破さんは森山さんに全幅の信頼を置いており、森山さんの影響もある。自民支持層は無党派層ほど減税を求めていないとか、野党がこぞって減税を主張しているので、与党として社会保障財源に責任を持つとした方が差別化が図れるなどの考えもあるようです」(官邸事情通)
どうにも迷走している自公の経済対策だが、ジャーナリストの山田惠資氏はこう言う。
「政府・与党で新たな経済対策を出すとしても、参院選前の『実施』にはもう間に合いません。石破首相としてはトランプ関税の交渉で結果を出して、減税なしでも選挙で有権者の支持を得られるようにしたい。だが、そうはうまくいかず世論が厳しくなりそうなら、場合によっては経済対策のパッケージに減税を盛り込んで年末の税調で協議ということもあるかもしれない。当面は公明党の顔を立てながら曖昧路線で行くのでしょう」
どっちつかずじゃ、逆に有権者の支持がますます離れるんじゃないか。
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