恵比寿に集結した“悪質スカウト”をまとめて摘発した警視庁の本当の狙い

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■…駅改札口前でやりたい放題

 現場付近では2023年末ごろからスカウト行為が横行。「スカウトに声をかけられて怖い思いをした」といった相談や通報が相次いでいた。スカウトたちのお目当ては、キャバクラ店からもらえる「スカウトバック」といわれる紹介料だった。

 浅田容疑者は介護の仕事のかたわら働いていたキャバクラからスカウトを頼まれ、月10万円のバイト代に加え、紹介料で5万~10万円の報酬があった。山本容疑者の場合、スカウトバックは普通のキャバクラだと5万~10万円、高級キャバクラになると20万~30万円に跳ね上がった。門脇容疑者も成功報酬として店からボーナスが出ることになっていたそうだが、「成功したことがないので、いくらもらえるか分からない」と供述しているという。

「新宿・歌舞伎町、六本木、原宿などと違い、恵比寿は声をかけられる女性側も慣れていないので、つい立ち止まって話を聞いていたようです。実際、小林は恵比寿で20人ほどの女性をスカウトし、キャバクラ店からキックバックとして月額50万~60万円の報酬を得ていた。通常、この手の犯罪を摘発する場合、現行犯で逮捕するのですが、それぞれ別の事案をまとめて通常逮捕としたのは、スカウトや店側に現行犯でなくても逮捕できるというメッセージを送るため。スカウト活動を抑止する狙いがある」(捜査事情通)

 スカウトの間では、恵比寿駅周辺が最新の「スカウトスポット」になっていたようだ。

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