「のろぼんろく」にプロ野球の将来とテレビの未来が潰された
「このゲームは中継時間を延長してお送りします」
そらそうだろ! 第1戦は七回で中継を打ち切る暴挙に出てファンの怒りを買ったテレビ朝日だ。以後予定されている番組は、順次ずらして放送するがいい、二の轍は踏まぬはず。
しかし、同じ轍を踏んだ。
「たいっっへん残念ですが、放送時間がなくなりました」
放送席に居並ぶ解説の古田敦也、工藤公康、お祭り野球にゃ必ず出張るSMAPの中居、揃って、
「いやあ、すごい試合でした! プロ野球の未来は明るいですね!」
番組をバッサリ切り捨てた後に始まったのが、土曜ワイド劇場、顔の大きな、鼻の穴が上を向いたジイサマ橋爪功主演、
「天才刑事・野呂盆六⑨鬼・もう一人の女~本庁のコロンボ VS 記憶の消えた殺人犯 !! 脅迫状に印された赤い鬼 !? DNA鑑定が暴く父娘の秘密?美人秘書の涙に隠された真実」
見なくても中身が分かる長大なタイトルの刑事ドラマだった。ガクガクと力が抜けた。すげえな、「本庁のコロンボ、天才刑事・のろぼんろく」だぞ!