CS決定のソフトB 「ホームランテラス」は打者心理にも好影響
劇的な一撃も「アソコ」への一発だった。
6日の楽天戦、ソフトバンク松田宣浩(32)が延長十二回2死一塁から31号2ランを「ホームランテラス」に叩き込みサヨナラ勝ち。今季78勝目を挙げたチームは12球団一番乗りで「CS進出」を決めた。
「初球から積極的にいくしかないと思った。(入った瞬間は)勝った、よかったの二言です」とは試合後の松田。
今季はチームの主軸として全試合に出場中。プロ10年目で初めて「シーズン30発」を放つ活躍を見せ、トリプルスリー(3割30本30盗塁)を狙う柳田と共にMVP候補に挙げられている。
が、しかし、である。「MVP」にふさわしいのはやはり、この日も「本塁打」を生んだ今季から新設された「ホームランテラス」なのではないか。
ソフトバンクはオフに、「もっと本塁打が見たい」と言うファンの要望に応えるように、孫オーナー主導のもと、本拠地ヤフオクドームを「縮小」。中堅(122メートル)と両翼(100メートル)までの距離を維持しながら、「深い」と不評だった左中間・右中間を約5メートルほど削って「ホームランテラス席」を設置。同時に5.8メートルあった外野フェンスを4.2メートルにまで低くした。おかげで、昨シーズンは36本だった本拠地でのチーム本塁打数は急増。ホームゲームを8試合残しながら、すでに71本を記録している。松田(31本中11本がテラス弾)を筆頭に、柳田(29本)、李(28本)がシーズン30発間近なのも、この「テラス」のおかげだろう。チーム関係者はこう話す。