2ケタ勝利以下なら引導も 巨人・内海は高橋体制で崖っぷち
新監督はこの日も精力的に動いた。
宮崎市で秋季キャンプを行う巨人の高橋由伸新監督(40)は8日、今季は左前腕部の故障もあって、わずか2勝に終わった内海哲也(33)に熱視線。特守で右へ左へ走らせるノッカーの尾花投手コーチの傍らに立つと、「まだ笑顔が出るくらいだから大丈夫だ!!」と激励の声を掛け、ノックが終わるまで見続けた。
監督就任会見の際、投手陣では「菅野、内海あたりが中心にならないと強くならない。彼らには頑張ってもらいたい」とキーマンに挙げていた指揮官に内海も呼応。「今年ボクがしっかりしていれば優勝していた。悔しいシーズン。監督が代わらなくても来年はやらないといけないけど、由伸さんが監督になって、より一層気持ちが強くなった。きついけど下半身をつくってオフのトレーニングの土台にしたい。去年? 走っているつもりだったけど、(試合で2度)つってしまったのは原因がある」と話した。
「内海は意気に感じています。このキャンプへの参加も監督がわざわざ本人に打診したもの。『これからも投手の中心として、リーダーとして引っ張って欲しい』などと声を掛けられ、目の色を変えています。来季のことを考えれば、11、12年に2年連続最多勝を獲得した左腕エースの復活は必要条件です。ただ、だからといって内海を特別扱いする気は高橋監督にはないでしょう。コーチ陣には『実力至上主義で行きます』とはっきり言っている。その辺はシビアに見るはず。監督自身、今季の代打打率.395という数字を残しながら、監督就任で引退を余儀なくされた。ベテランが抜けることで、ポジションを狙う中堅・若手のやる気がまったく違ってくることを、このキャンプとその前の秋季練習で実感しているようですから」(チーム関係者)