理事長選で完敗…貴乃花親方「最初で最後」の打算と誤算

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「例えば裏金顧問が指揮を執った国技館正面の木戸の工事には5000万円がかかったのに、工事はそれだけで終わらなかった。木戸の形が変わったことで新たに防火シャッターを直さなければならなくなって、さらに1600万円かかった。無駄な工事の典型で、仮に八角政権になればこれまで露見していないさまざまなことまですべて明るみに出てしまう可能性がある。協会内部の利権を維持したい裏金顧問は、貴乃花を担いで組織の中枢に居続ける以外にない。何が何でも今回、貴乃花に理事長になってもらう必要があったのです」(前出の親方)

■内部での求心力はガタ落ち

 しかし、貴乃花親方と裏金顧問たちのもくろみは見事に外れた。別のある親方が引き取ってこう続ける。

「貴乃花の今回の理事長選への出馬表明は、盛り上がる土俵に水を差す行為ですよ。よりによって場所中、現役理事がやったわけですからね。しかも盛んに最後の勝負と強調してたけど、理事長を目指すことは勝ち負けではない。いかに自分の考え方で支持を得るか、親方たちを引っ張れるかです。だれよりも外部からの介入を嫌い、内部の親方による協会運営を望んでいたはずの貴乃花が今回、頼ったのが外部理事だったのも矛盾しています。内部での求心力がガタ落ちしたことは、今回の選挙結果が如実に物語っていますよ」

 要するに、動けば動くほどボロが出たというわけだ。

 さて、「最初で最後の勝負」に完敗した貴乃花親方は「協会員の本分である弟子の育成に力を入れていく」と話したものの、「平成の大横綱」も協会内での存在感は薄れるばかりだ。

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