メダル狙う福原愛 “総決算の舞台”で見せるキャプテンシー
最後の舞台で見せてくれるか。リオ五輪卓球女子シングルス準々決勝。4度目の五輪出場となる福原愛(27=世界ランク8位・第6シード)は、同4位で第2シードのフェン・ティアンウェイ(29=シンガポール)に4-0。3試合連続のストレート勝ちで準決勝進出を決めた。五輪のベスト4進出は自身初だ。
絶対に負けるわけにはいかない相手だった。
通算対戦成績3勝14敗。もっか5連敗中と苦手なフェンは、ロンドン大会の3位決定戦で石川佳純(23)を破った元中国選手。「日本史上初の個人戦メダル」という夢を打ち砕いた選手だ。しかも石川は7日の初戦でキム・ソンイ(22=北朝鮮)にまさかの逆転負け。テレビで見ていた福原は、「2人そろって初戦で負けるわけにはいかない」と心に誓った。
その言葉通り、準々決勝では格上相手に攻め続けた。第1セットこそ接戦となったが、得意のバックハンドが冴え渡り、ラリーで優位に立った。左右に揺さぶる強打を連発し、フェンを退けた。
「練習してきたものがしっかり出せた。五輪は何が起きるかわからない。最後の一球まで気を抜かなかった。支えてくれた人や応援してくれる人に恩返しがしたい。昨日も今日もいい試合が続いて自信になった。明日もベストを尽くす」(福原)