ポッカリ空いたままの一塁 阪神に“鳥谷コンバート”プラン
■球団にもメリット
かつて阪神は、2000安打を達成した藤田平が30歳を過ぎて遊撃から一塁にコンバートされ、81年には首位打者を獲得した。他球団を見ても、ロッテの井口が二塁から、巨人の阿部は捕手から、それぞれ一塁へコンバートされ、選手寿命を延ばしている。在阪メディアの関係者が言う。
「年俸4億円の生え抜きスター選手がベンチウオーマーであり続ければ、チームの火種になりかねないし、ファンも見ていて気持ちがいいはずがない。鳥谷は貴重な将来の幹部候補。大事に扱う必要がある。阪神は伝統的に功労者に対する処遇がヘタ。いい時はチヤホヤしすぎで、悪くなったらバッサリというやり方です。03、05年優勝メンバーの赤星、矢野が、引退するタイミングでフロントとひと悶着あったように、気持ちよくユニホームを脱いだ選手の方が少ない。『阪神タイガースは好きだが、阪神球団は……』というOBは結構いますからね」
鳥谷にとっても球団にとっても、一塁転向はメリットが大きいかもしれない。