先祖に菅原道真 中日・三ツ間卓也は雑草右腕で天然キャラ
華々しい野球街道を歩んできたわけではない。
中日2年目の三ツ間卓也(24)は小学校で軟式野球を始め、健大高崎(群馬)時代はエースどころか控え投手。甲子園にも行けなかった。高千穂大進学後もプロスカウトの目に留まることはなかった。
「大学卒業後は普通のサラリーマンになるつもりで、東京の不動産会社に内定ももらっていました。でも、野球をやめる決断ができなくて、独立リーグに行こうと。入ればプロを目指せると思った。僕は野球エリートじゃない。これまで注目されることもなかったので、挫折らしい挫折というのはないんです」(本人)
BCリーグのトライアウトを受け、新規参入球団だった埼玉の「武蔵ヒートベアーズ」に入団。ここで、三ツ間の技術を飛躍させる人物に出会った。当時の投手コーチだった小林宏之現監督だ。ロッテや阪神で先発、リリーフとして活躍した小林監督から「プロに行くにはスピードが必要」と、オーバースローからサイドハンドへの転向を勧められた。筋トレによる肉体改造も奏功し、球速は10キロ近く上がって150キロに。スカウトの目に留まって、15年のドラフトで中日から育成3位で指名された。1年目の昨季、ファームでの活躍が認められ、オフに支配下登録。今月12日のヤクルト戦ではリリーフとしてプロ初勝利を挙げた。ここまで11試合に登板して1勝0敗、防御率1・69だ。