早実との決勝は“ヒール”覚悟 東海大菅生・若林監督の秘策
「2年前は逆転負けをして、『日本一空気を読む監督』と言われた。今年は空気を読まずに勝たせてもらう」
そう話したのは東海大菅生の若林弘泰監督(51)だ。28日、西東京大会の準決勝で日大二を破って4年連続の決勝進出。早実への“挑戦権”を手にした。
早実との因縁は冒頭の「2年前」。15年の決勝で八回に5点差をひっくり返され、逆転負けを喫した。そのトラウマに追い打ちをかけるのが、肥大化する早実フィーバーだ。
早実が勝ち進むたびに報道陣はネズミ算式に増加した。この日の第1試合、早実と八王子学園八王子との試合には、46社240人のマスコミが集結。スタンドにも1万7000人の観衆が駆け付けた。七回に清宮幸太郎が最多記録に並ぶ高校通算107号本塁打を打つと、神宮はお祭り騒ぎ。30日、東海大菅生はこの異様な空気の中で再び戦うことになる。
■先発投手に「ここで抑えたら目立つぞ」
「ガンバレ早実」の“アウェー戦”で勝算はあるのか。若林監督に聞くと、苦笑いでこう言った。