早実との決勝は“ヒール”覚悟 東海大菅生・若林監督の秘策
「完全にアウェーですね。スタンドを味方に? やりようがない。あったら教えてください」
白旗宣言か。いや、実際は「ヒール役」として注目を浴びる環境を存分に利用する構えだ。
「前回はアウェーの空気にのまれちゃいましたから、選手には常々、『西東京は(早実と日大三の)2強だといわれている。おまえらなんか相手にされていないんだ』と言ってきた。そういう反骨心で勝っていきたい。(準々決勝で戦った日大)三高さんのときも(先発した)松本(健吾)に『ここで抑えたら目立つぞ』と声をかけて送り出した。まあ、スターって顔じゃないですけどね。いい感じに調子に乗ってきましたね」
新記録となる108号本塁打への期待もかかる清宮。対策についても、「過去の映像はまったく見ていない。目の前の三高さんに必死で、先のことは考えられなかった。ソロホームラン、ヒットくらいならOKというくらいでいく。その前にランナーをためないことが大事。四球? そうですね、バッシングを浴びるかもしれないけど(笑い)」と手段を選ばない姿勢も見せた。
逆境をはねのけ、神宮のスタンドを黙らせることができるか。