ストライク率と三振数は…二刀流・大谷翔平のもう一つの顔
■本塁打の飛距離や打球の初速はトップクラス
打者としての力量は、本塁打の並外れた飛距離で何度も語られてきた。複数回先発登板したシーズンに3試合連続本塁打したのは1919年のベーブ・ルース以来99年ぶり。大谷の9本塁打は平均飛距離128メートルが全打者中の9位(100打球以上打者316人比較。25日時点)。打球の初速平均148.7キロは18位(同)とトップクラスだ。
ただし、5月下旬まで3割を維持したが、現在打率.278へと下降したままだ。理由は対右腕の.322に対して左腕を.163と打てないからだ。左腕の内角攻めが14打数2安打(.143)と腰を引いてしまうのが元凶だ。右腕の内角球なら9号2ランなど34打数12安打(.353)とカモにしている。
日本ハム時代の昨年が対左腕.349の実績もあり、左投手を攻略するのも時間の問題だと思うが……。
また、今季の全44安打に対して50三振は粗い。振り遅れが目立つ。日本ハム時代よりバットを軽量化し、一本足を封印してノーステップ打法へ変えた以外にも、泥くさく振り込む努力から研究、適応していく姿に期待したい。