天敵メッセから4点奪取も…露呈したヤクルトの詰めの甘さ
天敵はとらえた。
29日、ヤクルトが阪神の先発メッセンジャーから五回までに4点を奪った。通算20敗、昨季から4連敗中の助っ人エースを打つには打った。
打線の「メッセアレルギー」に、宮出打撃コーチは詳しい内容を「秘密」としたうえで、こう話していた。
「スコアラーと相談して、これまでと違った攻め方や戦術でいこう、という話はしました」
今季初対戦を控えた4月末には対策も講じていた。身長198センチのメッセンジャーが繰り出す角度のある球に慣れさせるため、石井打撃コーチの提案で192センチの宮出コーチが打撃投手に。元投手の経歴を生かし、200球以上を投げ込んだこともあった。
そんな労力がようやく奏功してメッセから4点を奪ったものの、後がピリッとしなかった。中継ぎの風張が八回に勝ち越し打を許すと、ウルキデス、中尾の炎上で九回に大量5失点。
「メッセンジャーの攻略はそう簡単にはいかないけど、(無死満塁から無得点だった四回に)何とかしてほしかった」とは試合後の小川監督。打つには打ったが完全に仕留められなかったことが敗因というのだ。せっかく完済した借金はまた1になった。