輪湖時代築くも死去 天才横綱・輪島大士さん“破天荒伝説”
「学生相撲出身で横綱まで上り詰めたのは輪島だけ。当時の力士たちは『学生相撲なんかに負けられない』と敵対心をむき出しにしていたものです。それを輪島が得意の左下手で打ち砕いた。破天荒な言動も、『文句があるならオレに勝ってみろ』と言わんばかりの自信に裏打ちされていた」(前出の中澤氏)
引退後は師匠の跡を継いで花籠親方になるも、金銭問題、女性問題が噴出。廃業してプロレス界に飛び込んだ。
■貴乃花との奇縁
先日、相撲協会を退職した貴乃花(46)とは面立ちが似ていることから、「本当の父親は輪島では?」とウワサになった。これには貴乃花の母・藤田紀子氏が昨年出演したワイドショーで改めて、「根も葉もないことで、本当にくだらない作り話。最初に聞いたときはびっくりしたけど、今では怒ることもない、バカらしいくらい。言い訳もしたくない」と否定、一笑に付したが、そんな都市伝説が今も角界で語られるのは、それだけ輪島が破天荒だったからだろう。
いまもなお相撲ファンの間では語り草の「黄金の左」。記録以上に記憶に残る横綱であったことは、間違いない。