竹田恒和JOC会長に退任論が 招致疑惑でイメージ低下懸念か
2020年東京五輪招致を巡り、フランス司法当局から贈賄容疑で正式捜査を開始された日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長(71)の退任論が浮上していることが分かった。共同通信が16日、複数の関係者の話として報じた。
JOCは6、7月の評議員会と理事会で役員改選を控え、大会のイメージ悪化が懸念される中、続投を疑問視する声も出ている。後任には全日本柔道連盟会長の山下泰裕氏(61)や参院議員で日本スケート連盟会長の橋本聖子氏(54)らが取り沙汰されており、竹田氏を名誉会長とする案もある。
仏当局が捜査しているのは、五輪招致決定に前後し、竹田氏が理事長を務めた招致委員会が計2億円超をシンガポールのコンサル会社に送金。この金が、同社経営者からIOCの委員で、開催都市決定の投票権を持っていたラミン・ディアク氏の息子に渡ったとされている疑惑だ。
竹田氏は一貫して潔白を主張。しかし、捜査は長期化が見込まれ、五輪を前に疑惑を拭い切れない可能性もある中で、今回の改選期に進退を問う意見も一部で強まっている。