中日ドラ1根尾 “電撃お試し”一軍昇格 球団GOサインの思惑
中日OBはこんな見方をする。
「1月に右ふくらはぎを肉離れしていなければ、一軍キャンプに帯同していた。順調にいけば、開幕スタメンに抜擢される可能性もあった。キャンプは二軍帯同で、終盤まで治療に専念。ゲームにも出られず、悔しい思いをした。根尾の高校時代の同級生である藤原恭大(ロッテ1位=大阪桐蔭)は一軍の試合に出続けている。12日には昨夏甲子園決勝を戦った吉田輝星(日本ハム1位=金足農)も対外試合デビュー戦で1回無失点に抑えた。小園海斗(広島1位=報徳学園)の開幕ベンチはほぼ当確。ライバルに水をあけられ焦る根尾に、ガス抜きをさせる意図もあると思います」
■開幕カード販売苦戦
ファンへの配慮や、営業サイドの思惑も見え隠れする。
根尾が実戦デビューした9日の阪神二軍戦(鳴尾浜)。スポニチによると、「(鳴尾浜球場で)入場規制がかけられた2004年以降では最速となる10時18分で満員札止めになる異常ぶりだった」という。ファンとの接触を避けるため、根尾は選手ではただひとり、三塁側の入り口から球場入り。12日のナゴヤ球場でも、800人が行列をなし、教育リーグでは過去最多の1383人が詰めかけた。根尾フィーバーに運営側はうれしい悲鳴を上げていた。収容人数の多いナゴヤドームなら、大きな混乱は起きず、ファンも安心して足を運ぶことができただろう。地元関係者がこう言った。