断髪式で涙…稀勢の里が田子ノ浦部屋から独立するのはいつ
大粒の涙が何度も頬をつたった。
29日、国技館で元横綱稀勢の里(33=現荒磯親方)の断髪式が行われた。白鵬や鶴竜など、ハサミを入れたのは約300人。満員の観客の歓声を浴びた稀勢の里は、「土俵では声援に支えられてきた。感謝しかない」と、感慨にふけった。
現在は荒磯親方として、田子ノ浦部屋の部屋付き親方をしている稀勢の里。田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)との仲は良好とは言えず、将来的な独立は確実視されている。
問題はその時期だ。部屋運営には雑務を一手に引き受けてくれるおかみさんの存在が必要不可欠。独立より嫁取りが先になりそうだが、それでなくとも田子ノ浦部屋から離れにくい事情もある。
それが弟弟子の大関高安(29)の存在だ。
■まだ内弟子はひとりも…
両者はこれまで二人三脚でやってきた。常に互いを稽古相手とし、切磋琢磨。稀勢の里が横綱に昇進した際は「高安を大関に引っ張り上げるのが使命」と話していた。引退した現在でも、高安の稽古相手になることが多い。