ラグビー日本代表WTB福岡堅樹 “スピードスター”のルーツ

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 一体何か。平川会長が続ける。

「当時の堅樹はスタミナがなかった。ヒラメのように一瞬の瞬発力は誰よりも秀でていた。半面、マグロのようにずっと走れない。練習で5キロ走や7キロ走るといつもビリの方でした。お父さんも『スタミナがないんですよ』と頭をかいていました。今ではタフになったものです(笑い)」

 アイルランド戦の後半37分。試合終了間際、防戦一方だった日本を救ったのは福岡だった。アイルランドのパスをインターセプト。自慢の快足で55メートルを独走した。インゴールぎりぎりで相手に捕まり、トライにはならなかったが、一気にゲインに成功したことで勝利を決定づけるビッグプレーとなった。

「故障明けじゃなかったら走り切っていましたね。実はあれは堅樹が中学時代から得意としていたプレー。守っている時も、どう展開されて相手のパスがどこにどう回ってくるか、ずっと先まで読んでいる。洞察力と集中力があるんです。これは勉強にもつながっています」(平川会長)

 3歳から中学3年までピアノを習っていた。

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