森の後逸で痛恨逆転負け…西武が嘆く「2番手捕手」の不在
その瞬間、スタジアムが西武ファンの悲鳴で包まれた。
9日のCSファイナルステージ初戦、西武がまさかのバッテリーミスでソフトバンクに敗れた。
西武1点リードの八回、代打長谷川勇の適時打で同点にされると、その直後、中継ぎ・平良の変化球を捕手の森が後逸。森は慌ててボールを拾ったものの、その隙に俊足で鳴らす三塁走者の周東がホームに滑り込んだ。
これで西武はアドバンテージを含めて1勝1敗のタイに持ち込まれた。
森は今季、23本塁打、105打点、打率・329。1965年の野村克也(南海)以来、捕手としては54年ぶりの首位打者に輝いた。卓越した打撃センスは誰もが認める一方、捕手としては捕球技術をはじめ、欠点が多い。秋元バッテリーコーチも「成長はしているが課題も少なくない」と話していた。
「西武とすれば、2番手捕手の岡田の不在が大きいでしょう。森の大阪桐蔭の先輩で、打撃はともかく、捕手としての技術は高い。大事な試合や1点もやれないという場面では、岡田の存在が欠かせないと言っていい。ただ、8月に左手親指の靱帯を損傷。CSにも間に合わなかった」(球団OB)
終盤の失点を防いだソフトバンクに対し、西武は終盤だけで6失点と守備力の差が出た一戦。残り試合は打線が毎試合10点取って勝つしかない。