山口ポスティングでメジャー移籍へ 巨人初容認4つの裏事情
山口がFA入団1年目に起こした暴行事件も無関係ではない。
17年7月、都内の飲食店で泥酔し、ガラスで右手の甲を負傷した山口は、酒に酔った状態で訪れた病院で扉を壊し、男性警備員を負傷させた。すぐに表沙汰になり、球団から8月18日以降のシーズン終了までの出場停止と総額1億円以上の罰金、減俸、複数年契約の短縮などの処分を受けた。
巨人のさるチーム関係者がこう言った。
「その後、日本プロ野球選手会が球団側に再検討を求めるなど騒動が拡大したが、最終的には本人が我慢する形で終結。忸怩たる思いを抱えながら、この2年間プレーしていたようです。実は契約が切れた昨オフも山口はポスティングではなく、自由契約を願い出てメジャーへ挑戦する準備を進めていた。それが、年俸2億3000万円の2年契約を提示され、翻意した経緯があります」
今季は投手部門3冠。しかし、球団との下交渉では、ほぼ金銭面の上積みがなかったという。
「『固定制』か『変動制』かにもよるが、通常、複数年契約は年俸固定制が多い。上がらなくて当たり前。しかし、山口は最多勝で5年ぶりのリーグ優勝に貢献したのに、球団から思ったような昇給を引き出すことができず、移籍直訴に至ったようです」(前出のチーム関係者)