白鵬の夢「親方」に黄信号 日本国籍取得でも残る3つの障害
ある角界OBは「古い話だが」と、前置きしてこう続ける。
「親方株を取得しても、親方になれなかった力士がいた。それが80年代の八百長騒動の中心人物だった板井圭介です。ただ、当時は角界中に八百長が蔓延していた時代。『親方にふさわしくない』と判断された理由は、八百長ではなく素行です。板井は本場所には出場するものの、巡業はほとんどサボっていた。どこそこを負傷したという診断書こそ出しながら、本場所では元気に相撲を取る。そうした素行が協会の逆鱗に触れ、理事会で許可が出なかった」
身勝手さやワガママぶりは白鵬も負けてはいない。優勝インタビューでの万歳三唱や三本締めはもとより、相手に合わせない自分本位の立ち合い、ダメ押し、突き押し対策で取組前に胸の汗を拭かないなど、これでもかと横綱という地位や品位を汚しまくっている。
大相撲は単なるスポーツではない。日本の伝統文化を守る側面もあるだけに、強ければよいというわけにはいかないのだ。もし、白鵬が親方という夢をかなえられなかったとすれば、それは自業自得以外の何物でもない。