エリート一家の3代目 “坊ちゃん”琴ノ若は高校で相撲に覚醒

公開日: 更新日:

 佐渡ケ嶽部屋は38人もの力士を抱える、角界一の大部屋。部屋付き親方も3人と、人材も豊富だ。昔の相撲部屋ながらの気風が残っており、有望な若手がいれば部屋一丸となって「こいつを育てよう」という伝統がある。期待される力士ほど、稽古内容は厳しいものになる。琴ノ若も兄弟子たちから、薫陶を受けた。

「親方はもちろん、おかみさんの教育も大きいでしょうね。なにせ、横綱琴桜の娘。角界のルールを熟知しているので、我が子だからといって優遇はしない。琴ノ若の方もそれを理解している。本人はややお坊ちゃん然とした素直さはあるけど、自分が決めた目標には必死に向かっていく芯の強さもある」(前出のタニマチ筋)

 相撲ぶりは父親に近く、右四つ、左上手が得意。状況に応じて、突っ張りも繰り出す。昨年7月場所で新十両。その後は4場所勝ち越して、今場所は新入幕となった。

 今は亡き琴桜からは「大関に昇進したら、ワシのしこ名をやるぞ」と言われたという琴ノ若。父親を超え、さらに偉大な祖父に並ぶことができるか。


▽ことのわか・まさひろ

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド