カド番2度目の貴景勝 脱出の鍵はコロナ自粛中の心の断捨離
大関の看板を維持できるか。
26日からぶつかり稽古を再開した大関の貴景勝(23)。7月場所(19日初日)はカド番で迎えることになる。
自粛期間中を「下半身強化ができた」と前向きにとらえている大関。昨年5月場所で右ヒザの靱帯を損傷しており、今年3月場所で精彩を欠いて負け越したのもその影響が大きいという。
接触を伴う稽古ができなくても、弱点の強化にいそしめたのだから期待できると周囲はみる。
しかし、気がかりは昨年9月場所、御嶽海との優勝決定戦で肉離れした左大胸筋だ。
「これは立ち合いの時に負傷したものです。御嶽海の強烈な当たりに対抗すべく、本能的に体の限界を超えた力を出してしまい、その激突の負担が患部にかかった。稀勢の里が新横綱の2017年春場所(3月)で日馬富士相手に左上半身を痛めたのもこれです。以降、稀勢の里はケガが癒えても無意識に力をセーブしていたのか、本来のパワーは出せなかった。貴景勝もその兆候がある」