綱とり挑む貴景勝 “最大の敵”は復権目指す2人のカド番大関
当然ながら、すんなり綱とりを許してくれる雰囲気にはない。
10日に初日を迎える大相撲1月場所。横綱昇進に挑戦するのが、先場所優勝した大関貴景勝(24)だ。
貴景勝は押し相撲一本。角界では「四つ相撲を取れないと昇進は困難」という声も出ているが、本人は「だからこそ、挑みがいがある」と、むしろ鼻息が荒い。
ライバルは多い。その筆頭が、元大関の照ノ富士(29)だ。先場所は優勝決定戦で大関と賜杯を争い、本割では盤石の相撲で貴景勝を破っている。1月場所も高い壁となって、立ちはだかるだろう。
それ以上に大きな壁となりそうなのが朝乃山(26)と正代(29)の2大関だ。この3人、ただ同格というだけではなく、実力も拮抗している。貴景勝は朝乃山とは4勝4敗、正代には7勝5敗と勝ち越すも、もっか3連敗中だ。ちなみに朝乃山と正代も、4勝4敗と互いに譲らず。
しかし、貴景勝は先場所優勝し、「いち抜け」。残る2人は大関昇進以降、優勝できないどころか、先場所を揃って休場している。かたや綱とり、かたやカド番大関では、世間の見る目も違う。