大阪国際女子“川内PM”に苦言 元女王が憂うマラソンの将来
時代に逆行
「女子マラソンが五輪で採用されたのは1984年のロス大会から。そこで銅メダルのモタは、女子マラソンの先駆者のひとりです。この大会で男子がPMに起用されることを知り、先日メールがきました。モタはPMそのものに反対の立場ですが、女子限定の大会で男子をPMに起用するのは女子マラソンにとって大きなマイナスと考えている。最近のマラソンは男女混合でも、女子が男子の助力を受けるのを避けるため、エリート部門のスタート時間をしっかり分けています。女子の大会の大阪国際で、あえて男子を起用するのはその流れに逆行している。日本はどうしたのかと驚いています」
武田氏はさらに続ける。
「日本はマラソンをとても大事にしている国であり、主要大会は世界から評価もされてきた。今年、東京で五輪を開催しようという国であれば、マラソンに敬意を払うべきだと。モタのメールはそのような趣旨でした」
ちなみに、「激走型の川内に安定したラップが求められるペースメーカーが務まるのか」という声もあるが、元女王の関心は記録よりも、歪められるマラソンの将来だろう。