錦織圭2年ぶり4強逃すも「自信ついて心配なくなった」収穫
時速200キロを超す強烈なサーブがあるわけでも、相手を一発で仕留めるようなパワーがあるわけでもない。
男子テニスの錦織圭(31=世界ランク41位)は、ラリーやショットのコンビネーションで勝負するタイプ。フツーの選手以上に、実戦での経験や感覚が重要になる。ベースラインやサイドラインギリギリの際どいコースに打ち込むためには、何より場数を踏まなければならないのだ。
昨季は右肘手術から復帰しようという矢先にコロナに。全仏は寒さと雨と重いボールに苦しんだ揚げ句、右肩を負傷。年明けは豪州入り後に2週間の隔離生活を余儀なくされ、先月上旬の国別対抗戦ATP杯は実に4カ月ぶりの実戦だった。
しかしながら、明らかな経験不足は解消されつつある。
18日にドバイ選手権シングルス準々決勝が行われ、錦織はロイド・ハリス(南ア)に1―6、6―3、3―6で敗戦。2019年4月のバルセロナ・オープン以来の4強進出はならなかったものの、今月上旬のABNアムロ・ワールド・テニス・トーナメントに続く8強入り。今月だけで9試合、18日まで3日連続で実戦をこなせたのは大きい。