“天性の飛ばし屋”阪神・佐藤輝「東京五輪大抜擢」はあるか
ただ、佐藤は打率こそ1割台に低迷しているものの、6試合で2本塁打。3試合に1本のペースで打っている。ライバル球団の関係者の多くは「全試合に出れば、打率は2割前半でも、20本塁打する力は十分にある」と警戒している。キャンプから試合に出続けた疲労の蓄積を懸念する声もあった中、一軍で試合に出続けていること自体、プロ入り前の想定を超えているといっていい。
「東京五輪で指揮を執る侍ジャパンの稲葉監督も、佐藤の天性の飛ばす力を高く評価しています」と、放送関係者がこう続ける。
■稲葉監督が高評価
「2月4日の紅白戦を視察した稲葉監督は、佐藤の打撃を食い入るようにチェック。東京五輪の1次ロースターにも名前が入った。現実問題として、24人のベンチ入りメンバーに入るのはハードルが高いですが、稲葉監督は2019年のプレミア12では足のスペシャリスト枠として、ソフトバンクの周東を抜擢。周東はこれを契機に翌年の飛躍につなげた。将来の野球界を見据え、若手有望株のことを常々、気にかけているから、佐藤が最終選考まで一軍でプレーし続け、ある程度の本塁打を打てば、大抜擢する可能性もゼロではないでしょう」
10年に1人の逸材と言われる佐藤が日の丸を背負うことも、決して夢物語ではないというのだ。