世界で“不完全”選考会ズラリでも強行されるグダグダ五輪
「欠陥五輪」の準備が着々と進んでいる。
東京五輪で3大会ぶりに実施競技に復活した野球は、9日に豪州代表が五輪最終予選(6月22~26日=メキシコ)辞退を発表。新型コロナウイルスの影響による渡航のリスクを考慮したという。最終予選はすでに中国と台湾が撤退を表明。出場予定だった6カ国中3カ国が辞退する中で最後の1枠を争う緊張感の欠けた予選となる。
他にも不完全な選考会が目白押しだ。陸上でもアフリカ陸上競技連盟が新型コロナウイルスの影響でアフリカ選手権(6月23~27日=ナイジェリア)の中止を発表。東京五輪の代表選考を兼ねた重要な大会だった。個人種目は参加標準記録突破か、世界ランキングで出場資格を得られるが、代替大会の予定はないため今後の選考の見通しが立っていない。
先月にはバドミントンのシンガポールオープンが中止を発表。これも代表選考に関わる最後の国際大会だった。こちらも代替試合を設けず、世界ランクを変更しないまま代表を決める結末となった。
公平な選考ができない現状に加え、有名選手の不参加表明も目立つ。NBAのスター選手を多数擁するはずの「ドリームチーム」米国バスケットボール代表は、そのスターたちがケガを理由に続々と出場辞退。ゴルフでは世界ランク1位のダスティン・ジョンソンらが不参加を表明している。