連日酷暑の東京五輪に世界が大ブーイング!“理想的な気候”の偽り招致に「ウソつき」「謝罪せよ」

公開日: 更新日:

 連日、気温30度超えの真夏日の都内は、アスリートにとって「理想的」どころか、危険な環境だ。世界に大ウソをついた日本の非常識が大ヒンシュクを買っている。

 東京五輪の招致委員会は2013年、IOC(国際オリンピック委員会)に「立候補ファイル」を提出。〈この時期の天候は晴れる日が多く、且つ温暖であるため、アスリートが最高の状態でパフォーマンスを発揮できる理想的な気候〉などと偽った結果、アスリートを待ち受けていた「現実」が真逆の酷暑だ。

 すでに女子アーチェリーや女子テニスで選手が熱中症で倒れる事故が発生。テニス男子シングルス世界2位のダニル・メドベージェフ(ROC)は試合中、「死ぬかもしれない。死んだら誰が責任を取るのか」と怒りをブチまけた。

 海外メディアも「日本の組織委員会は天候についてウソをつき、アスリートがその代償を払わされている」(米ヤフースポーツ)、「世界は東京五輪の誤った主張に謝罪を求めている」(オーストリアニュースサイト)――と大ブーイングだ。

張本人の猪瀬直樹元東京都知事は居直り

 世界から「ウソつき」呼ばわりされ、謝罪まで要求される一方、招致活動の先頭に立っていた猪瀬直樹元都知事は27日、自身のツイッターで競合都市の気候も変わらないと主張。〈イスタンブールとマドリードと東京は同じ気候条件です〉〈涼しい夏は言語矛盾で夏はどこもそれなりに暑いが時間帯など工夫次第で耐えられなくはない〉と投稿した。

 確かに、3都市はこの時期、極めて暑い。日本気象協会によると、28日の気温はイスタンブールが34.2度(現地15時時点)、マドリードが33.5度(同14時時点)、東京が30.7度(同15時時点)。ところが、湿度だけみると、同じ順に26%、25%、73%と、東京が断トツで高いのだ。

「気温の高さに目が行きがちですが、湿度の高さも重要です。湿度が高いと、汗が気化しづらく、発汗しにくくなるため、体温が下がらない。体内に熱がこもると、熱中症のリスクが上がるし、筋肉の疲労が取れずに蓄積する恐れもある。湿度の高さはパフォーマンスに影響します」(医学博士の米山公啓氏)

 そもそも、酷暑での五輪開催自体、ムリな話。ウソをつくとロクなことにならない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末