著者のコラム一覧
植月正章元アシックス営業本部長

1938(昭和13)年、鳥取県智頭町生まれ。57年オニツカ㈱入社、77年㈱アシックス推進部長、84年理事、88年取締役販売促進部長、93年常務取締役アスレチック事業本部長、99年専務取締役フットウエア営業本部長。2003年任期満了に伴い退任後、兵庫陸上競技協会会長、神戸市体育協会副会長、兵庫県体育協会副会長、神戸マラソン実行委員会会長、近畿陸上競技協会会長などを歴任。

<8>高橋尚子は五輪直前に左脚を故障、シューズに対する考えを変えた

公開日: 更新日:

 帖佐氏に帰国するように言われた小出監督は、日本に戻らず合宿地の米ボルダーに向かい、高橋にカイロプラクティック治療を受けさせていた。激怒した帖佐氏は電話で小出監督を怒鳴りつけ、2人を帰国させると、スポーツドクターの名医である小山由喜先生の病院に行けと命じた。帖佐氏から私に電話があったのはその直後だ。

「植月君、高橋と小出君を小山君の病院(三重県津市)に行かせた。三村(仁司)君を連れて病院に行ってくれ」

 三村とは、オニツカ時代の76年から特注シューズの製作を担当。同年モントリオール五輪から国内外の陸上選手にシューズを提供していた腕利きのシューズ職人だ。

 元陸上選手の小山医師は、選手の故障原因は身体的特徴や走り方だけでなくシューズにもあるという考えから、世界のスポーツシューズを集めてパーツごとに分解し、材質や構造も調べていた。帖佐氏は小山医師に高橋の治療を依頼した際、「シューズ担当者も病院に寄こしてください」と言われ、私と三村君を三重へ向かわせたのだ。


■「以前のものに戻して欲しい」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に