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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

阪神伝統の愛されキャラが現役引退 俊介外野手のセカンドキャリア

公開日: 更新日:

 阪神俊介外野手が今季限りで現役引退することを発表した。近畿大学から2009年のドラフト5位で入団以来、ずっと若虎みたいな不思議な空気感をまとっていた選手だったが、早いもので12年の月日が流れた。

 今年34歳。若返りが著しい現在の阪神では糸井嘉男に次ぐ年長選手となった。結局、一度も外野のレギュラーになることはなかったが、阪神ファンにとってはずっとおなじみの顔だった。

 俊介といって最初に思い出すのは、ドラフト指名から入団までのゴタゴタ(詳細割愛)と、入団時に与えられた背番号が7だったことである。虎の背番号7とは、かつて真弓明信や今岡誠がつけた出世ナンバーだ。

 ドラフト5位の大卒外野手に7番が与えられるなんて、一部ファンがざわついたことを覚えている。先述のゴタゴタが関係している……なんて臆測も飛び交い、ルーキーをヤジる声もあった。

■外野のスーパーサブ

 そんな雑音の中、ルーキーイヤーの俊介はいきなり124試合に出場するなど上々のデビューを果たした。しかし、そのほとんどは代走や守備固めなどの途中出場だったため、外野のレギュラーとして規定打席に達したわけではなかった。ルーキー・俊介は確かに一軍の戦力にはなったが、その一方で将来の主軸になれるようなスケールの大きさを感じさせるものがあったわけではなく、そこそこ俊足堅守で、打撃もそこそこの、まさに「外野のスーパーサブ」を予感させるものだった。

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