お家芸「競泳」世代交代“失敗”で氷河期突入危機…瀬戸200M個人メ「銅」で日本勢2個目
東京五輪後の「燃え尽き症候群」もあるだろう。その一方で、日本の競泳界はいま過渡期に入っている。東京五輪では大橋と本多が計3個のメダルを日本にもたらしたが、それでも前回大会のリオ五輪からは4個減。リレー種目では2000年シドニー五輪から続いてきたメダル獲得が途切れた。
コロナ禍で練習環境が一変したこともメダル激減の一因との声もあるが、条件は「世界共通」。何より課題になっているのは10代の有望な次世代が育っていないことだ。
今回の世界選手権に出場しているのは20代半ばから後半の選手が中心。準決勝で姿を消した大橋の代わりに200メートル個人メドレー決勝に進んだ大本里佳(25)は4位に食い込んだものの、100メートルバタフライ日本記録保持者の水沼尚輝も25歳となり、かつてのエースだった瀬戸も2年後のパリ五輪では30歳を迎える。
20歳の本多がメダル獲得をしたとはいえ、ポスト東京五輪世代の育成、強化は急務。病から復帰し、パリ五輪を目指す池江璃花子(21)の完全復活を待つしかないのか……。あの北島康介が大活躍した時代から競泳は日本のお家芸とさえ言われたものだが、世代交代が進まなければ、いよいよジリ貧である。